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アップルがなかなかインドへ生産拠点を移せない理由、中国依存脱出は難しい…

アップルは数年間にわたって中国に集中していた生産拠点を段階的に分散させています。 昨今の米中貿易摩擦問題、そして新型コロナウィルスの流行などもあり、中国に生産拠点を依存するのはリスクとして見られるようになっています。

アップルはインドでの生産拠点確立を目指し、数年前から投資を続けていました。 しかし今ではアップルはその結果に失望しており、インドでの生産計画を後回しにしているようです。

 

アップルが中国を離れたい理由

アップルは中国への依存状態についていい状態ではないことは長らく把握していました。 中国と米国との貿易摩擦が加速するにつれて、アップルは中国以外にもサプライチェーンを構築することを検討し続けてきました。

アップルが今後も中国での生産を続けると関税の増税によって価格が上昇し、その分製品の値段を上げる必要があります。 製品の値段が上がると今までの客が離れる可能性があり、そうなると企業の利益にも影響します。

最近では新型コロナウィルスの流行により、中国の多くの工場が閉鎖され、多くの企業が影響を受けています。 アップルは影響を受けて収益予想を下方修正しています。

 

インドでの状況

アップルはインドでiPhone SEなどの古いモデルのiPhoneシリーズ、そして最近ではiPhone 7の製造を始めています。 インドでのiPhoneの組み立ては、台湾のサプライヤーWistronに割り当てています。

2019年にFoxconnはインドでのiPhone XRの組み立てに合意しています。しかし1年たった今でもiPhone XRの部品の多くは中国から調達されており、インドでは梱包材やバッテリー、充電器と言った限定されたものしか製造されていません。

Appleのインドでの計画はまだ遠いようです。 中国では135社がアップルの製造に変わっているのに対して、インドではまだ7社しかありません。

 

インドでの課題

アップルはインドでの生産拡大に熱心に力を入れていましたが、生産拡大を拒む様々な課題があります。 アップルが気づいたいくつかの課題はすぐには解決出来ない者です。

まずインドでの製造分野のテクノロジーは、中国よりもかなり遅れているということです。さらに政治的なハードルが高いこと、保護主義的貿易政策があり、アップルが投資をしても思ったように生産できない状態が続いています。

そのためインドのスマートフォンメーカーの多くもまた他のアジアやヨーロッパの国々で製造を行っていることが多い状態です。

またスマートフォン製造エコシステムの確立はインドでは多くのメーカーが失敗しています。 ノキアも製造工場を確立し、多くの部品メーカーを誘致しました。しかし2014年にインド政府は税務紛争のため、ノキアの工場を閉鎖へと追いやっています。

小規模のサプライヤーには興味深い視点もあります。 政府がFoxconnのような大規模なサプライヤにインセンティブを提供している一方で、小規模な部品メーカーはサポートを受けていないという情報です。 アップルはインドへの移転のためにサプライヤを納得させることに成功してはいません。

 

Appleとインド

アップルはインドでの展開について、インド政府との間で問題を抱えています。 インド政府は貿易での関税を調整し、多くの企業の有益なビジネスに増税してきました。

そういった問題があるにもかかわらず、アップルはインドでのiPhone製造を続けています。 インドでの製造により、アップルはインド国内でのiPhoneの輸入関税コストをカットして販売することに成功しています。

2020年内にはインドで初となるApple Storeが出来る予定です。

http://www.iphonehacks.com/2020/03/apple-supply-chain-india.html
http://www.iphonehacks.com/2020/03/apple-supply-chain-india.html

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